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――栗林さんご自身のアニソンに賭ける想いにも、重なるところがあるのでは?
――作曲では、何がポイントになりましたか?
まずはキャッチーなメロディーなんですが、特に、サビで音域が広がるように作りたいと思いました。なので、私の曲としてはこれも珍しいんですが、サビ始まりの音程が低いんです。そこから高音に向けて世界が広がる感じ。なので最初にサビのメロディーを考え、けっこう理詰めで、Bメロからサビに繋がるキーや転調を意識しながら、他のパートを作っていましたね。
――そのサビの部分の展開が、メロディーの力強い上昇感を心地よく感じさせながら、シリアスな雰囲気を重ねだしていますね。どのパートのメロディーも印象的です。
よかった! サビなのに暗く始まっちゃうんで、ちょっと心配してたんです(笑)。それぞのパートに、想いの強さや表情を感じていただけたらうれしいですね。
――そして、アレンジを担当されたのは栗林さんのサポートギタリストとしてもおなじみ、GRANRODEOのe-ZUKAこと飯塚昌明さん。
アレンジをお願いする時はいつも、キーボードを使って自分でバッキングを打ち込みして、歌を入れたデモ音源をお渡ししますね。
――飯塚さんに、「こういう感じでアレンジを」というお願いはされたんですか?
いえ! 飯塚さんには、今までたくさんのアレンジをお願いしてますが、いつもしないです。今回も実は、飯塚さんがアレンジを担当されるということを知らずに、曲を書いていたんですよ(笑)。でも毎回、イメージ通りに上げていただけるので、もう、飯塚さんとは音楽で通じ合ってる気がします。すごく飯塚さんらしいと思いましたし、“アニメソングの王道”を守りながら、「これがガンダムの映像に合ったら、すごくステキだろうな」と、聴いた瞬間に楽しみになりました。
――ピアノから始まるドラマティックなイントロを聴いた瞬間に、頭の中に“宇宙”が見えました。メロディーの広がりとアレンジが、イメージぴったりにシンクロしてますね。
そうなんです! 私も、各話ラストの映像と重なってこの曲が流れると聞いたので、切ない始まり方にしたくてメロディーを考えたんです。その気持ちを、飯塚さんが受け取ってくださって、想像以上にパワーアップしていたので私のテンションも上がりました。切なさが倍増していて、すごく嬉しかったです。音楽自体が、映像の演出の一部になってくれる気がしました。
――そこから歌のレコーディングがあったわけですが。
いつも一生懸命歌うんですが、今回はいつも以上に気合いが入りましたね。レコーディングのディレクションもプロデューサーさん自らが担当してくれたんですが、後で聞いたら、私がウォーミングアップもなしに本気で歌い出したので驚いたし、ついていくのが大変だっておっしゃってました(笑)。
――ボーカルでこだわったところはどこですか?
出だしは音程も高いですし、柔らかく始まるので、物語に登場する頑張っている子供たちを包み込むような気持ちで。でも、サビはアニソンらしい力強さが欲しかったし、ここからサビになりますというのが分るようにパワフルに。メロディーもそうですが、歌い方も表情を切り替えることを意識していました。なので、自分が納得できるまで細かいところもリテイクしたし、最後のサビはもう、自分がガンダムに乗っている、くらいの気持ちでしたね(笑)。
――宇宙空間で、ガンダムに乗っている映像が見えました?
はい! 飯塚さんのギターソロで、私にも宇宙が見えました!
――まさに、栗林さんが今まで想いをつぎ込んできた、“アニメソングの王道”をいく仕上がりになりましたね。
――栗林さんの10年の集大成ともなった「君の中の英雄」が、『ガンダムAGE』の物語と同じように、今度は視聴者の皆さんの世代を超え、『ガンダム』シリーズの歴史の中で長く愛される曲になるんでしょうね。
私も、そうなってくれることを祈りながら作り、歌いました。『ガンダムAGE』を観てくれる子供さんたちが、10年、20年経って作品を思い出した時に、この曲のことも一緒に思い出してくれたらものすごく嬉しいですし、大人になっても口ずさんでくれたらと思うと、胸がいっぱいになりますね。
――栗林さんのライブでも、この曲を生で歌ってほしいです。
はい! 10月30日には、「10th Anniversary Live “stories”」というアニバーサリーライブが中野サンプラザであるんですが、まずそこで、お披露目ができたらいいなって。『ガンダムAGE』で私の歌に興味を持ってくださった方にもライブで聴いていただけたら幸せだし、私の想いを全部込めたこの記念の曲を、これからも長く歌い続けていきたいと思います。